令和元年度病院情報
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厚生労働省からの指示に基づいた方法について集計した当院の病院情報を公開いたします。
全国統一の集計方法であり、集計対象範囲や計測方法に違いがあるため、これまでの集計結果と差があることもあります。
医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)
年齢階級別退院患者数
年齢区分 | 0~ | 10~ | 20~ | 30~ | 40~ | 50~ | 60~ | 70~ | 80~ | 90~ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
患者数 | 1007 | 137 | 161 | 253 | 293 | 373 | 661 | 853 | 841 | 256 |
《以下、共通集計・公開条件》
- 2019年4月1日から2020年3月31日までの退院患者において集計。
- 集計の対象患者は、「健康保険(生活保護受給者含む)」のみの使用で入院費が支払われた患者。
- 「自費診療を伴う分娩・帝王切開」や「労災」、「自賠責」適用など、「健康保険」以外で入院費を一部でも支払われた患者は集計対象外。
- 入院後24時間以内に死亡した患者、又は生後一週間以内に死亡した新生児は集計対象外。
- 臓器移植を行った患者は集計対象外。
- 入院した時点の年齢にて表示。
- 患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。(”-”(ハイフン)にて表示)
《解説》
2019年度の上記集計対象の退院患者数は4835人となっています。当院は、「総合周産期母子医療センター」、「地域医療支援病院」の指定を受けており、周産期医療、急性期医療を中心に幅広い年齢の患者さんに提供しています。
患者さんの年齢構成を見ますと、未熟児・新生児医療が充実しているため、0~9歳の患者さんが全体の20.8%を占めます。
これは総合周産期母子医療センターとして、佐賀県全域からハイリスク妊娠・分娩の妊婦さんを受入れ、早産、低出生体重児などの診療を多く行っているためです。
次に多い年齢層は70~79歳で17.6%でした。60歳以上の患者さんは全体の54.0%で約半数の割合となっております。
また、上の表には現れておりませんが集計対象外患者数は724人となっておりました。
内訳としては、お産に関わる入院の患者さんが大半を占めており、20歳代~40歳代では654人となっております。
その他、事故や仕事中の怪我などに関わる入院が集計除外となっております。
年齢別に傷病の頻度を見てみますと、
10歳未満では、早産に関わる新生児の低出産体重児や、喘息・気管支炎・肺炎などの呼吸器系疾患、ウイルス性腸炎の頻度が高くなっています。
10代では、虫垂炎・熱中症・手足の骨折・急性腸炎が多くなっています。
20代では、出産や妊娠中の疾患関係が最も多く、急性アルコール中毒や虫垂炎・急性腸炎が多くなっています。
30代では、20代と同じく出産や妊娠中の疾患関係が最も多く挙がっています。その他、乳がん・尿管結石症・虫垂炎・皮膚疾患など多種多様です。
40代では、乳がんが最も多く、尿管結石症が続いて多くなっており、虫垂炎・胆のう炎・足の骨折・ヘルニア・大腸ポリープがなど多種多様です。
50代では、尿管結石症が最も多く、次いで大腸がん、乳がんとなっており、胆のう炎・大腸ポリープ・足の骨折などが目立ちます。
60代では、乳房や大腸、前立腺、胃などのがん疾患が多くなっています。また、尿管結石・鼠径ヘルニア・イレウス・足の骨折も目立ちます。
70代では、60代とほぼ同じ疾患ですが、白内障が最も多く、胃がんなど全体的にがん疾患の割合が高くなっています。また、大腿骨骨折や肺炎が増え始めます。
80代以上の高齢になると、骨粗鬆症を伴う大腿骨骨折や胸腰椎の圧迫骨折の割合が高くなっており、肺炎や心不全・尿路感染症も多くなっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
内 科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
060100xx01xx0x | 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 定義副傷病なし | 135 | 2.63 | 2.63 | 0.00% | 68.50 | |
110310xx99xx0x | 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病なし | 45 | 22.93 | 12.58 | 0.00% | 79.98 | |
060340xx03x00x | 胆管(肝内外)結石,胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 処置2なし 定義副傷病なし | 43 | 15.21 | 9.79 | 100.00% | 72.40 | |
060035xx99x60x | 結腸(虫垂を含む)の悪性腫瘍 手術なし 処置2_6あり 定義副傷病なし | 35 | 4.14 | 4.40 | 0.00% | 73.51 | |
060102xx99xxxx | 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし | 29 | 10.34 | 7.65 | 0.00% | 62.07 |
《解説》
当科では、小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む)、腎臓または尿路の感染症(急性腎盂腎炎・尿路感染症等)、胆管(肝内外)結石、胆管炎の順となっています。小腸大腸の良性疾患は大腸ポリープ切除術が主で、当科で最多件数となっております。
次いで、上の表では疾患別に細分化されているため現れていませんが、
肺炎疾患グループ(細菌性肺炎・ウイルス性肺炎・急性気管支炎・誤嚥性肺炎等)を合計すると105件となり、当科で上位の疾患となっています。
中でも誤嚥性肺炎は高齢に伴う嚥下機能の低下が原因です。歯科医師と連携し、摂食・口腔ケアに努めています。このような患者さんの中には、病状回復後も自立した生活が困難な方も居られますので、地域の病院・施設と連携し患者さんやご家族に負担の少ない医療の提供を心掛けています。
胆管結石については、胆嚢炎など表に現れていないものを合わせますと、65件となっています。結石の場所が胆管の場合は、内視鏡で取り除くことができます。手術の必要性がある場合は、外科と連携し治療を行っていきます。
腎臓または尿路の感染症については、
急性腎盂腎炎や尿路感染症といった疾患で、平均年齢が約80歳とご高齢の方の入院が多くを占めておりました。
また、当科では糖尿病にも力を入れており、食事療法や薬による治療・合併症の検査を行うと共に、それぞれの方に必要な糖尿病についての知識を身につけて頂くことができます。当院糖尿病コーディネートナースを通じて、近隣の医療機関とも連携し、地域ぐるみで治療を進めています。
その他、肝・肝内胆管癌の悪性腫瘍もあり、慢性肝炎から肝硬変及びその合併症である食道静脈瘤、肝細胞癌について診断から治療まで医療機器を駆使し、高度な診療をおこなっています。また、外来化学療法や緩和ケアに対応しており、患者さんにとって最善の選択・治療ができるよう心がけています。
循環器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
050130xx99000x | 心不全 手術なし 処置1なし 処置2なし 定義副傷病なし | 33 | 19.73 | 17.71 | 0.00% | 87.39 | |
110310xx99xx0x | 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病なし | 17 | 18.35 | 12.58 | 0.00% | 82.29 | |
040081xx99x00x | 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし 定義副傷病なし | - | - | - | - | - | |
170020xxxxxx0x | 精神作用物質使用による精神および行動の障害 定義副傷病なし | - | - | - | - | - | |
161020xxxxx00x | 体温異常 処置2なし 定義副傷病なし | - | - | - | - | - |
《解説》
当科では心不全や虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)、弁膜症、心筋症、不整脈などの心疾患や、生活習慣病である高血圧や高脂血症などの診断と治療を行っています。日本人の死因第2位は心疾患(2019年度統計)となっており、中でも虚血性心疾患は生活習慣病からの原因が多く、当科では早期診断を心掛けています。
多種の検査機器を使用し診断治療を行うと共に、早期リハビリや栄養管理・指導を行うことで、早期回復を目標としています。
小児科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
140010x199x00x | 妊娠期間短縮,低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 処置2なし 定義副傷病なし | 223 | 9.62 | 6.17 | 2.69% | 0.00 | |
140010x299x0xx | 妊娠期間短縮,低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 処置2なし | 142 | 19.24 | 11.16 | 1.41% | 0.00 | |
040090xxxxxx0x | 急性気管支炎,急性細気管支炎,下気道感染症(その他) 定義副傷病なし | 86 | 5.31 | 6.19 | 0.00% | 1.16 | |
140010x299x2xx | 妊娠期間短縮,低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 処置2_2あり | 43 | 36.49 | 27.74 | 0.00% | 0.00 | |
040100xxxxx00x | 喘息 処置2なし 定義副傷病なし | 40 | 5.48 | 6.64 | 0.00% | 2.15 |
《解説》
当院が総合周産期母子医療センターでもあることから、新生児の入院が多く、妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害が上位を占めております。疾患が細分化されているため上記の患者数には含まれておりませんが、1500g未満の新生児入院も40件となっており、佐賀県内の多数の受け入れを行っております。
次いで小児(15才未満)の肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症の疾患となっており、呼吸器関連の疾患(肺炎、喘息、上気道炎、インフルエンザ、ウイルス性肺炎、呼吸不全など)を合わせますと239件となっております。
当科では、未熟児新生児医療を中心とし、乳児期(発育、発達検診を含む)から学童期までの一般小児内科の診療を行っています。未熟児の集中管理やドクターズカーの運用による赤ちゃんと母体に優しい搬送の推進など、周産期医療の向上にチーム医療で取り組んでいます。
外 科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
090010xx99x4xx | 乳房の悪性腫瘍 手術なし 処置2_4あり | 104 | 6.55 | 4.25 | 0.00% | 54.54 | |
060160x001xxxx | 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 | 66 | 10.65 | 4.85 | 1.52% | 70.29 | |
090010xx01x0xx | 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む))等 処置2なし | 52 | 19.21 | 10.34 | 0.00% | 64.58 | |
060335xx02000x | 胆嚢水腫,胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 処置1なし 処置2なし 定義副傷病なし | 44 | 11.30 | 7.13 | 2.27% | 61.84 | |
060150xx03xxxx | 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 | 31 | 6.55 | 5.45 | 0.00% | 34.58 |
《解説》
外科では当院の診療の二本柱のひとつがん診療に力を入れています。主に乳癌や消化器癌(胃癌、大腸癌など)に対し手術療法のみならず、化学療法、放射線療法から緩和医療まで病状に応じた集学的治療を一貫して担当いたします。また、急性腹症として緊急に手術が必要な場合にも、早急に対応し患者さんが早く社会復帰できるように合併症の少ない手術を心掛けております。
形成外科との連携による乳房再建術や、内科との連携による内視鏡治療から鏡視下手術まで適応に応じて低侵襲な治療も行っております。
整形外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
160800xx01xxxx | 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩,股等 | 206 | 29.23 | 25.94 | 100.00% | 84.62 | |
160690xx99xx0x | 胸椎,腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む) 手術なし 定義副傷病なし | 91 | 25.87 | 19.40 | 70.33% | 80.37 | |
160760xx97xxxx | 前腕の骨折 手術あり | 62 | 10.77 | 5.54 | 9.68% | 63.19 | |
160980xx99x0xx | 骨盤損傷 手術なし 処置2なし | 25 | 26.24 | 19.59 | 60.00% | 79.24 | |
160850xx02xxxx | 足関節・足部の骨折・脱臼 関節鏡下靱帯断裂縫合術 指(手,足)その他の靱帯等 | 23 | 6.17 | 4.99 | 0.00% | 52.35 |
《解説》
当科は年々増加する大腿骨近位部骨折、橈骨遠位端骨折や骨粗鬆性脊椎骨折などの高齢者の救急外傷、その他交通外傷・労災外傷の受け入れを常日頃努力しております。外傷の緊急手術や手術目的でご紹介頂いた患者さんに迅速に対応し、エビデンスに基づく(根拠に基づく医療)治療方針のもと、早期機能回復に努め、患者さんごとの症例に応じて病院、又は診療所との連携を通じ、術後リハビリの役割分担を図りながらADL(基本的な日常生活動作)の獲得、QOL(生活の質)の向上を目指しております。
産婦人科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
120170xx99x0xx | 早産,切迫早産 手術なし 処置2なし | 46 | 27.52 | 19.06 | 4.35% | 30.46 | |
120180xx02xxxx | 胎児及び胎児付属物の異常 骨盤位娩出術等 | 17 | 7.12 | 8.46 | 0.00% | 31.12 | |
120140xxxxxxxx | 流産 | 15 | 1.47 | 2.51 | 0.00% | 35.13 | |
120165xx99xxxx | 妊娠合併症等 手術なし | 11 | 14.36 | 11.79 | 0.00% | 28.91 | |
120230xx02xxxx | 子宮の非炎症性障害 子宮鏡下子宮中隔切除術,子宮内腔癒着切除術(癒着剥離術を含む)等 | - | - | - | - | - |
《解説》
分娩は健康保険適用外の部分があるため、この全国統一の集計対象外となっています。よって上記表は産婦人科入院患者全体の約20%の件数になります。
内訳としては、集計対象が171件、対象外が627件となっており、実態とは大きく異なっておりますのでご留意願います。
正期経腟分娩以外で、当科で行っている全ての症例を集計してみますと、最も多い疾患は胎児及び胎児付属物の異常(帝王切開の経歴がある方の妊娠・骨盤位・胎児発達遅延・前期破水・分娩日超過・羊水過少症等)で253件、次いで、早産、切迫早産が189件、妊娠高血圧症候群関連疾患が60件、分娩の異常58件、妊娠中の糖尿病が35件の順となっております。
このように上記集計には現れていませんが、当院の特性上、母体の合併症による妊娠高血圧症候群、双児妊娠、胎児発育遅延、胎児心臓病などの胎児異常例を多く診療しており、ハイリスク妊娠の方にも安心して妊娠分娩して頂ける診療体制を取っております。
佐賀県内の多くの異常妊娠分娩を取り扱う総合周産期医療センターとして、母児共に安心してより安全なお産を提供することを目指しています。
形成外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
080007xx010xxx | 皮膚の良性新生物 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部)等 処置1なし | 32 | 4.75 | 4.01 | 0.00% | 28.44 | |
070010xx970xxx | 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く) その他の手術あり 処置1なし | 25 | 7.48 | 4.67 | 0.00% | 50.00 | |
070010xx010x0x | 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 処置1なし 定義副傷病なし | 23 | 9.57 | 5.41 | 0.00% | 60.39 | |
020230xx97x0xx | 眼瞼下垂 手術あり 処置2なし | 20 | 7.20 | 3.10 | 0.00% | 63.00 | |
070380xx01xxxx | ガングリオン 関節滑膜切除術等 | 13 | 9.77 | 4.76 | 0.00% | 57.08 |
《解説》
当科では顔面をはじめとして体表面の先天性あるいは後天性の形態および機能異常を、外科的手段で健常近くに修復を行う診療科です。集計では、表に現れていないものも合計すると骨軟部の良性腫瘍が最も多く、次いで皮膚・皮下腫瘍、眼瞼下垂、ガングリオンとなっております。
当院の基本理念である「成育医療」と「がん」を診療の柱としており、先天性形態異常の治療、腫瘍切除後の組織修復(乳房再建を含む)などに重点を置いて治療を行っております。
乳房再建につきましては、自家組織再建、人工乳房(インプラント)いずれも当院では力を入れて取り組んでいます。
泌尿器科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
11012xxx020x0x | 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 処置1なし 定義副傷病なし | 78 | 7.82 | 5.61 | 1.28% | 59.62 | |
110080xx991x0x | 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 処置1あり 定義副傷病なし | 47 | 2.00 | 2.49 | 0.00% | 70.98 | |
11012xxx99xx0x | 上部尿路疾患 手術なし 定義副傷病なし | 46 | 4.04 | 6.71 | 0.00% | 50.72 | |
11012xxx040x0x | 上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 処置1なし 定義副傷病なし | 29 | 2.72 | 2.64 | 3.45% | 49.03 | |
110070xx02020x | 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 処置1なし 処置2_2あり 定義副傷病なし | 20 | 14.05 | 7.25 | 0.00% | 75.95 |
《解説》
当科に入院される方で最多の疾患は上部尿路疾患です。その中でも、尿路結石症が特に多く、まずは痛みや発熱などの苦痛に対する治療を最優先とし、必要に応じ内視鏡的手術(レーザー砕石)・体外衝撃波結石破砕術(ESWL)を多数行っています。
次いで多いのが前立腺の悪性腫瘍、膀胱腫瘍の順になっています。
前立腺癌に対しては、手術療法・化学療法・放射線療法・ホルモン療法と幅広い選択肢を御提示しています。
さらに、御希望に応じてロボット支援手術や重粒子線治療施設への御紹介なども行っています。
膀胱悪性腫瘍に対しては、主に内視鏡的手術を行っていますが、進行癌に対しては膀胱全摘出術・化学療法・放射線療法を組み合わせ、癌撲滅に取り組んでいます。
その他、下部尿路疾患(膀胱結石など)に対する異物摘出術、腎臓疾患に対する低侵襲腹腔鏡手術目的、前立腺肥大症に対する手術目的の患者さんが多く入院されています。
皮膚科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
080020xxxxxxxx | 帯状疱疹 | 38 | 8.74 | 9.00 | 2.63% | 69.58 | |
080010xxxx0xxx | 膿皮症 処置1なし | 31 | 15.00 | 12.55 | 0.00% | 74.52 | |
080007xx010xxx | 皮膚の良性新生物 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部)等 処置1なし | 22 | 3.41 | 4.01 | 0.00% | 55.95 | |
080006xx01x0xx | 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 処置2なし | 21 | 6.67 | 7.90 | 0.00% | 82.71 | |
080050xxxxxxxx | 湿疹,皮膚炎群 | - | - | - | - | - |
《解説》
当科で最も多い疾患は、帯状疱疹、膿皮症(蜂窩織炎や丹毒など)といった感染症の順となっています。帯状疱疹は、水痘帯状疱疹ウイルスの感染で、免疫力が低下した際に発症します。
神経の支配領域に沿って、左右どちらかに発症しますが、稀に汎発疹といって神経支配領域以外の部位にも皮疹が出現することがあり、個室での管理が必要となります。早期治療が十分でないと、神経痛が残る場合もあり、皮疹が重症で痛みが強い場合は入院治療をおすすめしています。
急性細菌感染症(蜂窩織炎や丹毒など)は、いずれも外来治療では治療効果不十分な重症例を入院治療しております。
また、薬疹などの治療も入院で行っており、皮膚癌の早期発見および治療にも力を入れております。
眼科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
020110xx97xxx0 | 白内障,水晶体の疾患 手術あり 片眼 | 69 | 2.00 | 2.78 | 0.00% | 76.49 | |
020250xx97xxxx | 結膜の障害 手術あり | - | - | - | - | - | |
《解説》
当科では、眼に関する一般的な診療を主に外来において行っています。当科の入院は、手術目的の入院になっています。
その他、他科入院の疾患でも、眼に合併症が生じるもの(糖尿病、帯状疱疹、未熟児等)の
眼に関する診察や治療を行っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
初発 | 再発 | 病期分類 基準(※) |
版数 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Stage I | Stage II | Stage III | Stage IV | 不明 | ||||
胃癌 | 33 | - | 23 | 21 | - | - | 2 | 6,7 |
大腸癌 | - | 17 | 30 | 99 | - | - | 1 | 6,7,8 |
乳癌 | 43 | 73 | 52 | 26 | - | - | 2 | 6,7 |
肺癌 | - | - | - | - | - | - | - | - |
肝癌 | - | - | - | - | - | 10 | 2 | 6,7,8 |
《集計・公開条件》
- 2019月4月から2020年3月に退院した患者において集計。
- 5大がん(胃がん・大腸がん・乳がん・肺がん・肝がん)を対象症例とし初発・再発症例を分けて集計。
- 初発症例の病期分類は、日本国内の各学会で定めたがん取扱い規約に基づいて集計。
- 病期分類基準については、「1」をUICC病期分類、「2」を癌取扱い規約で表示。
- 患者数の集計は延患者数とする。
※例えば一連の治療期間に複数回の入退院を繰り返した場合、繰り返した回数分を件数として集計。 - 患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。(”-”(ハイフン)にて表示)
《解説》
全国的に罹患数の多い5大がん(胃がん・大腸がん・肝臓がん・肺がん・乳がん)のStage(病期分類)ごとの症例について集計しました。各ステージの低い方から高くなるにつれて、がんの進行度が進んでいることを表しています。治療法は臓器やステージによって異なります。(胃がん)
胃がんは、早い段階で自覚症状が出ることは少なく、かなり進行しても無症状の場合があります。
早期胃がんは、多くの患者さんが検診によって発見されています。症状の有無に関わらず、定期的に検診を受けることが、早期発見のために最も重要なことです。StageIの段階では、大半が内視鏡で切除することが可能です。
(大腸がん)
大腸がんは、長さ約2mの大腸(盲腸・結腸・直腸・肛門)に発生するがんで、S状結腸と直腸にできやすいと言われています。
早期の段階では自覚症状は乏しく、多い症状としては、血便、下血、下痢と便秘の繰り返し、便が細い、便が残る感じ、おなかが張る、腰痛、貧血、原因不明の体重減少などがあります。StageIの段階では、大半が内視鏡で切除することが可能です。
(乳がん)
乳房は体表面に位置するため乳房腫瘤(しこり)の自覚によって乳がんを発見されることが最も多くなっております。また、検診マンモグラフィの普及により、早期発見される症例も増えてきております。治療法は手術・化学療法・放射線療法などがあり全身状態や病変の広がりにより選択されます。
(肺がん)
原発性肺がんは治りにくいがんのひとつに数えられております。病期別にみると最も治療成績がよいのは完全切除が期待できるStageIであり、StageIII以上になると手術適応から外れることが多くなります。
症状がなくても健康診断を受け、胸部エックス線写真や、胸部CT検査で早期の肺がんを発見し、迅速に診断、治療を行うことが治療成績向上の鍵となります。
患者数が10名未満の為上記の表には現れておりませんが、少なからずおられます。
(肝がん)
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、初期には自覚症状がほとんどありません。肝炎ウイルス検査を受けなかったため自分が肝炎に罹っていることを知らず、医療機関での定期的な検診や精密検査、他の病気の検査の時に、たまたま肝がんが発見されることも少なからずあります。年齢別に見た肝臓癌の罹患率は、男性では45歳、女性では55歳から増加し始め、70歳代に横ばいとなります。治療法は手術・ラジオ波焼灼療法・塞栓療法などになります。
上記5大がんについて、当院では手術療法のみならず、化学療法、放射線療法から緩和医療まで病状に応じた集学的治療を行っています。
早期に発見された患者さんでは、体の負担を軽減するような治療法が可能となっています。StageIVや再発で手術が不可能な場合は、抗癌剤や放射線治療を組み合わせた治療が行われます。
がん患者さんの悩み相談から治療にいたるまで幅広いサポート体制を整えています。
各臓器、各Stageによって治療の選択肢はたくさんあります。担当医師と相談のうえ、最適な治療を受けていただきたいと思います。
成人市中肺炎の重症度別患者数等
患者数 | 平均 在院日数 |
平均年齢 | |
---|---|---|---|
軽症 | 19 | 13.00 | 58.32 |
中等症 | 66 | 20.86 | 83.80 |
重症 | 17 | 24.29 | 84.24 |
超重症 | - | - | - |
不明 | 32 | 5.38 | 3.47 |
《集計・公開条件》
- 2019年4月から2020年3月に退院した患者において集計。
- 市中肺炎ガイドラインによる重症度分類(A-DROPスコア)に基づき集計。
- ウイルスが原因として起こる肺炎・誤嚥による誤嚥性肺炎は除く。
- 患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。(”-”(ハイフン)にて表示)
【A-DROPスコアについて】
以下の項目で構成されており、該当する項目が多いほど重症度が高くなります。
A(年齢):男性70歳以上、女性75歳以上
D(脱水):BUN 21mg/dl以上または脱水あり
R(経皮的動脈血酸素飽和度):SpO2<=90%(PaO2 60Torr以下)
O(意識障害):意識障害あり
P(収縮期血圧):収縮期血圧90mmHg以下
《解説》
上記の表は重症度の数値が高くなるにつれて、より重症な肺炎を表しています。当院では患者数が最も多いのは中等症となっておりました。
件数が表示されていない超重症も少なからず存在しています。
重症度が上がるごとに治療に日数が掛かり、平均年齢も高くなる傾向にあります。
高齢者の肺炎が増加しており、特に慢性呼吸器疾患をお持ちの患者さんは繰り返し肺炎に罹患される方もいらっしゃいます。
高齢で合併症を有する肺炎は重症化の危険性も高く、適切な抗生剤の使用や酸素投与などの支持療法が大切となります。また長期入院に伴う廃用性の筋力・体力低下を防ぐため、なるべく早期の理学療法(リハビリテーション)導入を心がけております。
脳梗塞の患者数等
発症日から | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率 |
---|---|---|---|---|
3日以内 | - | - | - | - |
その他 | - | - | - | - |
《集計・公開条件》
- 2019年4月から2020年3月に退院した患者において集計。
- 発症日から「3日以内」と、4日以上又は無症候性(発症日なし)を「その他」として集計。
- 患者数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。(”-”(ハイフン)にて表示)
《解説》
脳血管疾患は、全国の死因の上位に挙げられます。脳梗塞は早期の治療が効果的とされ、早期の治療・リハビリテーションを開始することが重要です。
現在(2020年9月末時点)脳神経外科については外来診療のみとなっているため、入院治療が必要となる患者さんについては他医療機関と連携しご紹介をさせて頂いております。
そのため入院患者数は少なく、患者数が10未満となっているため表示しておりません。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
内 科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K7211 | 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) | 142 | 0.82 | 1.60 | 0.00% | 68.41 | |
K6532 | 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) | 26 | 2.54 | 9.54 | 3.85% | 75.50 | |
K688 | 内視鏡的胆道ステント留置術 | 24 | 3.04 | 22.79 | 12.50% | 77.00 | |
K654 | 内視鏡的消化管止血術 | 21 | 1.90 | 14.90 | 14.29% | 69.90 | |
K7212 | 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) | 16 | 3.00 | 4.88 | 6.25% | 75.25 |
《解説》
当科で最も多い手術は、内視鏡的ポリープ・粘膜切除術になります。大腸ポリープ・粘膜切除術(下部内視鏡)や、胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層)で上部内視鏡の手術になります。
これら手術は、内視鏡を使いポリープや早期癌の切除を行います。
次いで多い手術は、胆道・膵腫瘍などによる閉塞性黄疸、結石性胆管炎に対して行う治療で、内視鏡的胆道ステント留置術の他に、内視鏡的胆道結石除去術、内視鏡的胆道拡張術、内視鏡的乳頭切開術などを組み合わせておこなっております。
その他、表には現れておりませんが、胃や食道・大腸の早期がんに対する最新治療として内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を早くから導入しております。高度な技術を要する手技ですが身体に対する負担が少ない(低侵襲)というメリットがあり、力を入れて取り組んでおります。
循環器内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K5972 | ペースメーカー移植術(経静脈電極) | - | - | - | - | - | |
K596 | 体外ペースメーキング術 | - | - | - | - | - | |
K597-2 | ペースメーカー交換術 | - | - | - | - | - | |
《解説》
当科の手術例は上記のようになっております。検査としては、長時間心電図(ホルター心電図)、心臓超音波検査(心エコー)、心臓CTなどの非侵襲的検査を外来にて行い、各種心疾患の診断と治療方針の決定を行っています。
徐脈に対しては、ペースメーカー植込み術、交換術、一時的な体外式ペーシング等を行っています。
冠動脈造影やカテーテル治療手術などの、侵襲を伴う検査や治療が必要な患者さんには、速やかに他病院との連携を図っています。
小児科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K9131 | 新生児仮死蘇生術(仮死第1度) | 33 | 0.00 | 63.94 | 9.09% | 0.00 | |
K9132 | 新生児仮死蘇生術(仮死第2度) | 22 | 0.00 | 71.95 | 9.09% | 0.00 | |
K2762 | 網膜光凝固術(その他特殊) | - | - | - | - | - | |
《解説》
当科での手術で最も多いのは、新生児仮死に対しての処置となっています。網膜光凝固術とは、レーザー光線を網膜に当てて熱凝固する事により治療する方法で、未熟児網膜症の標準治療の第一選択として行われる手術です。
未熟児網膜症は、在胎週数(お腹の中にいた期間)や出生体重が少ないほど、網膜血管が未熟なので発生率が高く、重症になりやすい傾向があります。
当院では、総合周産期母子医療センターを有しており、未熟児の新生児も多い為、上記のような疾患の手術・治療にも力を入れています。
外 科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K672-2 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 58 | 2.09 | 8.53 | 3.45% | 61.50 | |
K634 | 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) | 49 | 1.84 | 7.29 | 2.04% | 67.65 | |
K4763 | 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) | 36 | 1.47 | 17.19 | 0.00% | 64.28 | |
K718-21 | 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) | 31 | 0.26 | 5.29 | 0.00% | 34.58 | |
K6113 | 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) | 26 | 1.15 | 7.08 | 0.00% | 60.54 |
《解説》
当院では、ガイドラインの推奨に従って、虫垂炎や胆石症・急性胆のう炎ではできるだけ早期に治療を開始するよう心掛けております。手術に関しては、患者さんの状態に合わせて、比較的体への負担が少ない低侵襲的腹腔鏡手術を選択・治療ができるよう心掛けています。
また、乳腺専門医が常勤しており(2020年10月1日現在)、乳腺悪性腫瘍手術に力を入れています。
乳房温存手術や形成外科との連携により乳房再建術も行っております。
その他、ヘルニア手術や、胃・十二指腸、小腸、大腸、肝臓、膵臓、胆のう・胆管などの消化管疾患、および、悪性腫瘍に対する手術・治療にも力を入れています。
手術療法のみならず、化学療法や放射線治療の組み合わせを行い、計画的に治療を行っております。
整形外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K0461 | 骨折観血的手術(大腿・上腕) | 171 | 2.71 | 24.91 | 71.93% | 83.85 | |
K0811 | 人工骨頭挿入術(股・肩) | 57 | 3.44 | 27.68 | 73.68% | 83.89 | |
K0483 | 骨内異物(挿入物を含む)除去術(下腿・前腕) | 52 | 0.79 | 3.63 | 0.00% | 55.35 | |
K0462 | 骨折観血的手術(下腿・前腕) | 50 | 2.46 | 15.92 | 16.00% | 65.04 | |
K0463 | 骨折観血的手術(鎖骨・膝蓋骨・足・指) | 28 | 2.86 | 16.54 | 0.00% | 52.18 |
《解説》
当科では、骨折観血的手術や人工骨頭挿入術、骨内異物除去術が上位を占めています。骨内異物除去術とは、前回手術時に骨の固定のために埋め込んでいたプレートを取り除く手術になります。
年々、骨折手術が増加しているため、骨内異物除去術も増加しています。
全体的に自宅以外の病院への転院率が高くなっております。これは当院が急性期病院のため、症状が安定した患者さんはリハビリに特化している回復期リハビリテーション病床等を有する病院へ転院していただいており、医療機能を分担し地域医療連携を積極的に図っているためです。
地域医療を大いに活用し、患者さんにとってより良い選択・治療が出来るよう努めております。
産婦人科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K9062 | 子宮頸管縫縮術(シロッカー法) | 18 | 3.61 | 13.39 | 0.00% | 33.22 | |
K872-3 | 子宮内膜ポリープ切除術 | 12 | 0.67 | 2.67 | 0.00% | 44.67 | |
K9091ロ | 流産手術(妊娠11週まで)(その他) | 12 | 0.00 | 0.33 | 0.00% | 34.25 | |
K861 | 子宮内膜掻爬術 | 11 | 0.27 | 1.00 | 0.00% | 57.09 | |
K9063 | 子宮頸管縫縮術(縫縮解除術)(チューブ抜去術) | - | - | - | - | - |
《解説》
分娩は健康保険適用外の部分があるため、この全国統一の集計対象外となっています。よって上記表は産婦人科入院患者全体の約20%の件数になります。内訳としては、集計対象が75件、集計対象外が332件となっており、上記表とは大きく異なっておりますのでご留意願います。
当科で行っている全ての手術を集計してみますと、帝王切開術が259件と最も多く、2019年度の分娩件数576件のうち、約半数を占めています。
婦人科手術では、主に内膜ポリープなどに対する子宮鏡下手術等を行っています。
また、救急車やドクターヘリによる緊急母体搬送を2019年度は174件となっておりました。
県内の多くの異常妊娠分娩を取り扱っており、佐賀県の総合周産期母子医療センターとして大きな責務を果たしていると考えております。
形成外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K0301 | 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(躯幹・肩・上腕・大腿) | 29 | 0.76 | 9.55 | 0.00% | 56.07 | |
K0053 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4cm以上) | 27 | 0.37 | 5.41 | 0.00% | 43.96 | |
K0052 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) | 23 | 0.43 | 4.35 | 0.00% | 32.04 | |
K0701 | ガングリオン摘出術(手・足・指) | 13 | 0.15 | 8.62 | 0.00% | 57.08 | |
K2191 | 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) | 13 | 0.08 | 6.08 | 0.00% | 58.46 |
《解説》
当科で最も多い手術は、皮膚、皮下腫瘍摘出術となっております。この手術は腫瘍の大きさや体の部位によって細分化されているため、上記表に現れてないものも合計すると74件となっています。入院期間は腫瘍の大きさや、露出部か露出部以外であるか、また合併症の有無によって異なります。
次いで、四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術が29件と上位の症例数となっております。部位別では、躯幹、肩、手、前腕、足の順になっています。
その他の手術では、ガングリオン摘出術が13件、眼瞼下垂症手術は上記表に現れていないものも合計すると20件となっています。
これらの手術の他に、腋臭症手術、眼瞼内反症手術、乳房再建術、熱傷等にも力を入れております。
泌尿器科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K7811 | 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) | 76 | 0.95 | 5.61 | 1.32% | 59.63 | |
K768 | 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 | 29 | 0.45 | 1.28 | 3.45% | 49.03 | |
K8036イ | 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) | 28 | 1.39 | 10.00 | 0.00% | 75.54 | |
K783-2 | 経尿道的尿管ステント留置術 | 20 | 0.60 | 13.30 | 5.00% | 67.60 | |
K8412 | 経尿道的前立腺手術(その他) | - | - | - | - | - |
《解説》
当科で行っている手術の中で最も多いのは、尿路結石に対する手術です。その中でも特に多いのは、内視鏡を用いた経尿道的尿路結石除去術(レーザー)です。また、体外衝撃波による腎・尿管結石破砕術も多く、「安全・確実」の観点から内視鏡手術と体外衝撃波手術のどちらかを選択しお勧めしています。次に多い手術は、膀胱癌に対する内視鏡的手術です。比較的身体への負担が少ない手術ですので、外来受診されてからできるだけお待たせせず手術計画を組むことを心がけています。
上記以外でも包茎・陰嚢の小手術から、前立腺肥大症手術、膀胱癌や前立腺癌に対する大規模手術まで多くの手術を行っています。
皮膚科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K0072 | 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) | 22 | 0.00 | 5.73 | 4.55% | 83.27 | |
K0061 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm未満) | 10 | 0.00 | 1.70 | 0.00% | 49.40 | |
K0051 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満) | - | - | - | - | - | |
K0052 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) | - | - | - | - | - | |
K0062 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満) | - | - | - | - | - |
《解説》
当科での入院手術は、主に皮膚腫瘍切除術(皮膚良性腫瘍が対象)と皮膚悪性腫瘍切除術(皮膚悪性腫瘍が対象)を行っています。皮膚腫瘍の診断は、臨床所見だけでなく、非侵襲性のダーモスコピー検査(※)、病理組織検査を用いて行っています。事前の診察で皮膚良性腫瘍が疑われた場合でも、必ず摘出した腫瘍の病理組織検査を行い、良性・悪性の確認および診断を行い、患者さんにご説明しています。
また、腫瘍摘出の前には、皮膚生検を行う事もあります。特に皮膚悪性腫瘍の場合は事前に皮膚生検を行う事で、組織型や悪性度を確認します。悪性度によって切除範囲が決まりますので、非常に重要な検査となります。
※ダーモスコピー検査:10~20倍の拡大像を観察する非侵襲性の診断機器です。悪性黒色腫や基底細胞癌などの診断に非常に有用で、高い診断感度が得られます。
眼科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K2821ロ | 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) | 69 | 0.00 | 1.00 | 0.00% | 76.49 | |
K224 | 翼状片手術(弁の移植を要する) | - | - | - | - | - | |
《解説》
当科では、主に白内障の手術を行っています。手術した日は眼帯をつけ、翌朝必ず診察が必要である為、一泊の入院をお願いしています。
また、両眼の手術の場合は、日常生活に著しく支障が出ないように、片眼ごとに日程をずらして行っていきます。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 |
---|---|---|---|---|
130100 | 播種性血管内凝固症候群 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180010 | 敗血症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180035 | その他の真菌感染症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - |
《集計・公開条件》
- 2019年4月から2020年3月に退院した患者において集計。
- 今回の入院における「入院の契機(きっかけ)となった病名」と「最も医療資源を投入した病名」が同一か、異なっていたかに分け患者数・発生率を集計。
- 発生率を算出する分母は全退院患者とする。
- 症例数が10名未満については、個人情報保護のため表示しておりません。(”-”(ハイフン)にて表示)
《解説》
- 播種性血管内凝固は、がんや白血病、感染症などが悪化し、全身の血管に小さな血栓が無数に生じる病態で、腎臓や肺などの臓器障害を起こす全身性の重篤な病態です。
- 敗血症は、感染症が全身の血管や組織に広がることで起こる全身性炎症反応の重症な病態です。
- 手術・処置などの合併症は、手術や処置に伴い一定割合で発生してしまう術後出血や創部感染などの病態であり、医療ミスとは異なります。
重症な疾患である上記の傷病について、入院契機病名と医療資源を最も投入した傷病名の同一性の有無を区別して患者数と発症率を集計しております。
上表について、各項目の集計が10未満のものは表示しておりませんが、少なからず存在しております。
手術・処置等の合併症では、人工股関節のゆるみによる再置換術や脱臼による整復術。
自院術後の創部発赤や滲出液。予防接種後の発熱。そのほか他院からの紹介によるものが該当しておりました。
がんや感染症などで入院した後に、状態が悪化しこれらの傷病に至るケースは一定の確率で発生します。しかし、医療の質の観点から、少しでも入院中の発症を減少させることが望まれる傷病です。
当院では医療安全室や感染対策室などが中心となって、発生を防ぐよう日々努力しております。
更新履歴
2020年9月30日 2019年度版 病院指標を公開しました。