泌尿器科このページを印刷する - 泌尿器科

尿が出にくい、尿がもれる、尿が近い、尿に血がまじる、排尿時に痛みがあるなど排尿に関することは何でもご相談ください。

泌尿器科について

泌尿器科疾患全般にわたって診療をしており、悪性腫瘍、良性腫瘍、尿路結石については積極的に手術治療を行っています。それぞれの手術についても最先端の手術機器を導入し、安全かつ患者さんの負担が出来る限り少なくなることをモットーとしています。

また、腎癌や膀胱癌などの悪性腫瘍に対しては診療ガイドラインに準じて推奨度の高い薬剤を採用し、外来及び入院にて化学療法を行っています。

尿路結石の診断と治療

尿路結石そのものは良性疾患ですが、症状は無症状な方、疼痛のため七転八倒し救急搬入される方、感染症を合併し生命の危機に陥る方まで多様です。

症 状

突然生じる腰背部~下腹部痛が特徴的な症状で、肉眼的血尿はないこともあります。

診 断

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レントゲン検査(特にCT検査が有用)

CTは結石の部位・大きさの診断だけではなく、腎臓の腫れ(水腎症の程度)、感染症の有無、結石の硬度までチェックができますので最有用な検査と考えています。

治 療

まずは痛みに対し鎮痛剤を投与します。
結石が小さく、痛みも改善すれば、自然に結石が流れるのを待ちます。結石が大きかったり、痛みが改善しない場合は手術をお勧めします。

尿路結石に対する手術方法

1)ESWL(体外衝撃波砕石術)

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わが国に導入され30年が経過しました。主に腎臓の小さな結石や上部尿管(第4腰椎より上)の結石に対して行われます。
当院もスイスストルツメディカル社製ESWL装置を導入し治療を行っており、現在も多くの患者さんが治療を受けておられます。
しかし内視鏡治療に比べ、砕石能力がやや劣る印象で複数回治療が必要な場合があります。また結石の種類や場所によっては治療できないことがあります。

2)TUL(経尿道的腎尿管砕石術)

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経尿道的に尿管内に細径の内視鏡を挿入し、レーザーを用いて直視下に砕石します。ESWLと比較して、強力な砕石能力を有していることが特徴で、治療成績は良好です。
当院では2012年から本治療を導入し、約200人の患者様が治療を受けられております。

低侵襲手術(腹腔鏡下手術、腹腔鏡補助下手術)について

当院で行っている腹腔手術とは

腹腔鏡手術や腹腔鏡補助下手術では、傷が小さく、回復が早く、低侵襲(患者さんに加わるダメージの少ない)手術と言われています。当科では下記の手術式に積極的に取り入れています。
  • 腹腔鏡下副腎摘除術
  • 腹腔鏡下根治的腎摘除術
  • 腹腔鏡(後腹膜鏡)下腎部分切除術
  • 後腹膜鏡補助下腎部分切除術
  • 後腹膜鏡下腎尿管全摘術
  • 腹腔鏡下腎盂形成術  …その他
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従来の開腹手術に比べて、傷が小さく、入院期間も短い事が特徴ですが、腹壁を切開する事は変わらず、痛くない手術では有りません。
また、患者さんの病状や 全身状態(がんの進行度や開腹手術歴の有無、心肺基礎疾患の有無等)により、腹腔鏡手術ができない場合も有ります。

施設ごとの設備や術者の経験によっても 手術式は変わる場合がありますので、担当医に相談をしてください

当院の腹腔手術の流れ

1)受診~入院まで
CT検査などを行い、腹腔鏡手術が可能であるかを判断します。
その他、血液検査、心臓や肺の検査などで全身の状態をチェックします。術前検査はすべて外来にて行います。

2)入院~手術まで
前日下剤の内服や手術当日の点滴挿入などの後、手術室に向かいます。

3)手 術
手術時間では術式によって違いますが、開腹術に比べ短く、おおよそ1時間半~3時間程度です。
腹腔鏡という内視鏡と鉗子(かんし)という細長い道具を使って1cm程度の4~5箇所の創で手術を行い、最後に臓器を摘出するために6~9センチの創ができます。 内視鏡によるモニターを見ながらの拡大視での手術ですので、出血量は少なく安全に行うことができます。
また、当院では皮膚縫合部は内側から行い、テープを塗布し終了します。
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4)術後経過
創が小さいと突然痛みが少なく、痛みが少なければ術後早期に動くことが可能なため、術後翌日の昼に食事を開始し、7日目に皮膚縫合部のテープを剥がし、問題なければ、すぐに退院が可能です。
また、腎臓を摘出された患者さんには、今後の腎機能保護のため、食事指導を行うことがあります。

5)退院後
2週間後くらいに外来に受診していただきます。
問題なければ次回からの外来受診は3ヶ月毎です。

医師紹介

泌尿器科医長

髙木 紀人(たかき のりと)

専門分野
泌尿器科一般
泌尿器科指導医・専門医、 臨床研修指導医