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病棟の特徴

未熟児センター(NICU/GCU)

 佐賀県総合周産期母子医療センター新生児部門として、他施設からの紹介入院を含め新生児の入院においては「100%断らない」を原則に受け入れています(令和4年度入院数287名)。早産児・新生児呼吸障害などの児を受け入れ、新生児の命と神経学的予後を護るための急性期治療を行っています。
 また、正期産児の入院のうち約5~6%は重症新生児仮死であり、脳低体温療法などの高度救急治療を行っています。
 急性期治療を終えた児に対しては、多職種で連携を図りながら成長発達の支援・退院に向けた支援に取り組んでいます。

総病床数 36床
NICU(新生児特定集中治療室 12床、GCU(新生児治療回復室)24床
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看護の概要

1.看護の特徴

1)看護方式

受け持ち看護師制+チームナーシング
 

2)看護の特徴

未熟児センター(NICU/GCU):

 NICUでは、急性期の看護を実施しています。早産児は、胎外環境でのストレスから容易に呼吸・循環動態の変化をきたしやすいため、擁護的にケアを行い、ケア介入のタイミングや環境を個に応じて調整することが重要です。個々に応じたポジショニングや音や採光などの環境を整え、成長発達過程を踏まえた個別的ケアの実践を行っています。

 GCUでは、NICUでの治療を終えた児とその家族に対し、退院にむけて養育環境の調整や育児ケアの指導を行っています。中には、人工呼吸器や酸素吸入、経管栄養など、医療的ケアを必要としたまま自宅へ退院されます。近年、医療技術の進歩や在宅医療の推進により、医療的ケア児は増加傾向です。病棟看護師の役割として、医療的ケア児の退院後の生活を予測した退院支援に力を入れています。

 当院でお生まれになった子どもたちが、地域や在宅で安心して過ごしていけるよう、切れ目のない支援を目指しています。退院後も、多職種で連携し、訪問看護チームを中心に退院された児と家族の訪問指導を行っています。
 

3)スタッフ教育

 NICU/GCUは新生児~小児を対象とした看護です。新卒の教育計画は、日本新生児学会クリニカルラダーと国立病院機構のACTyナースVer2のラダーレベルを基に作成しています。教育係を中心に、個々の看護師のレベルに合わせながら目標を設定し、病棟全体で教育を行っています。経年別に応じ、成人看護の視点も学ぶことができるよう、他病棟への研修や救急外来での看護の経験ができるよう支援しています。

 さらに、病棟では認定看護師も活躍しています。「新生児集中ケア」や「感染管理」の資格を持つ看護師が、スタッフ教育や病棟管理に携わっています。熟練した知識や技術があるため、病棟全体のケアの向上に力を発揮しています。新生児看護に関わる認定看護師の育成にも力をいれています。

 また、医療的ケア児の看護の充実を目指し、「医療的ケア児等コーディネーター養成研修」の受講も積極的に行っています。看護技術のケア指導のみでなく、福祉制度や災害時の対応についての知識を深め、より質の高い看護支援を目指しています。